「ねえ、マーク。貴方の望みはこのホテルを出て、国も出て、…またあの日のようにあそぶことでしょう?」
話をすり替えるようにずっと疑問に思っていたことを聞いた。
「そうだね」
「ならばどうして戻らないの?もう1ヶ月も経つのよ?」
ホテルに来てからもう1ヶ月。
不自由はないけれど、不思議だった。
「僕はいま、仕事でこっちに来ているんだ。色々と立て込んでるんだよ。…まあ、もうすぐこれも終わりだけどね」
「…いつ?」
「2日後だよ。今日の夜言うつもりだったのに。君は僕を急かすんだから」
「ごめんね?その代わりに、たくさん愛するから」
貴方好みの妖艶な笑みを浮かべ、ゆっくりとハグをした。



