ドサリとあたしの上に覆い被さるマークは、やけに堂々としていた。
「何故、ねえ」
[君は所詮鳥籠の中の鳥と同じさ。ここでの決定権は全て僕にある]
あたしを見ている顔は整っていてとても綺麗だ。
なんて、あたしは悠長に言っていられない。
貴方の存在があたしには怖くてたまらないもの。
今だって逃げていいと誰かに背中を押してもらえば、すぐにでも逃げ出せるだろう。
だけどあたしが弱って仕舞えば、いや弱っていることを悟られて仕舞えば、貴方はそれに漬け込んであたしを追い詰めて…再び洗脳するかもしれない。
あたしにだってプライドはある。
どれだけ貴方が怖くても、貴方の目を見て会話はできなくても。
貴方の鼻の先くらいは見て話すことは出来る。
負けない、負けたくない。
意思のあるあたしは、あの頃の操り人形とは違うのだ。



