「お前、ガードマンの1人や2人つけて来なかったのか?」 琢磨の姿が見えないことにお祖父様はいささか不満げだ。 あたしのSPは琢磨と決まっていたから。 「……それが、用を足してくるとお祖父様にお会いする前に会場の外に出て行ったのですが」 かれこれもう15分帰ってこない。 トイレにしては少々長すぎる。 「まあ、あやつのことだ。じきに帰ってくるだろう。今日は楽しみなさい」 「ありがとうございます」 にこりと微笑んでから、振り向くと。 信じることができない人が、そこにいた。