「お祖父様……お久しぶりですね」
KINGという名が、お祖父様には1番相応しいと思う。
今日だってそう、王様が座るような豪華な椅子に腰をかけて、偉そうに座っている。
「久しぶりだな、和佳菜。元気だったか?」
「はい。日々充実した生活を送らさせていただいております」
「たまには家に帰ってくれば良いものを」
家には帰っている。
お祖父様のいう “ 家 ” というのは、もう何年も帰っていない実家のことだ。
生まれてから片手で数えるほどしか行ったことのない実家。
そこにあたしの居場所はない。
「充分、楽しく生活させていただかせております」
貴方は来てもいいのかもしれないけど、周囲が許さないのだ。
お祖父様のいないところでお叱りを受けるのはあたし。



