だから、あたしは喋り続ける。
「あたしがここにいる理由なんて作るのは簡単だった。あたしはここら辺に住んでいないから分からないことを利用して、獅獣のメンバーが襲われているとかそのような話を作ったんでしょう?だけど本当はそんな事実なんてなかった」
あたしが獅獣に入った時、誰も怪我なんてしていなかったし、そんな噂を耳にしたこともなかった。
「……」
「あたしの情報を獅獣に提供できるのは…琢磨。貴方だけよ」
「…」
「あたしが襲われても来なかったのは、交代で見守るということさえしなかったのでしょう?全てを獅獣に任せ、あたしについてはノータッチだった」
知ることが出来なかったというのが、あたしの結論だった。
予測ではおそらく知ることができない契約だったのだと思う。
「そしてこれは全てあたしが来る前に計画されていたものだった」
綿密に計画され、実行された作戦であった。
あたしが獅獣に出会うことも悩んだ結論ではない。
2週間の期限もなにもかも関係なかった。
お試しではなくて、それは本決まりだった。
綾があたしを見染めたのも、あたしでなければならなかったのも、単に初めからそうと決まっていたからと言われれば、それは理由になってしまう。
もう決められた、運命だった。



