「入るわよ」

ここは隣町。

バイクで20分ほど走った元獅獣のアジト、Dogs。


その扉を開ける。

カランコロンと、おなじみのベルが鳴り、その奥を目指す。

「勝手に入っていいのかよ?」

「いい」

「怒んねーのか?」

「怒らないよ。怒るよりきっと…」




待っている。



そんな気がした。


そしてリビングのドアを音もなく開ける。