「夢、ね」
一人で呟いた言葉が空気に溶ける。
あの世界では見られなかった彼女の幸せそうな姿。
もう、あの人の元には戻らないだろう。
あの人とどこかで会うこの世界にいても、幸せになって欲しいと切に願う。
「まだ追いかけて、何が楽しいのかしら」
あたしを苦しめ、追い詰め、…見捨てたはずのあの人。
あたしもジュリアも。
あの人に全てを狂わせられた。
今更、あたしを取り返したいの?
そんなはずはない、ならあたしを捨てたりしない。
ずっと永遠にそばに置く、そんな人だ。
だから、余計にわからなくなる。
ねえ、貴方は一体あたしに何を求めているの?



