「そうなの。…じゃあ、あたしのことは」
「ある程度電話で話を聞いてたから、なんとなく。綾の後ろに乗ってるんでしょ?いいねー、あたし全然乗れないのに」
「そういえば、ジュリアがここに来るのってあまりないわよね?あたしがここに来て1週間以上経ってるのに、会うのは初めて」
「うん、大学は県外だからね。来るのは週末なの。ね、今日金曜日でしょ。だから、学校終わってすぐ来たの。先週は忙しかったから来れなかったけど」
「他県から、ここまで毎週末来てるの?」
「うん、大体はね」
「遠い、わよね?」
「遠いけど、それ以上に会えないのが辛いからなあ」
恋のチカラをあたしは見くびっていたのかもしれない。
他県から毎週末なんて、あたしには考えられない。



