心のそこから仲間だと、あたしは言い切れない。 違うか。 言い切れない、のではなく。 言い切ってはいけない、のだ。 あの人が来たら、きっとあたしは帰らなくてはいけないから。 どれだけ帰りたくなくても、帰ることしか選択出来ないのだ。 …どうせ、あたしの希望などすぐに打ち砕かれてしまう。 琢磨のところに入った情報が真実ならば、その日はきっと近い。 あたしは忘れてはいけないのだ。 あの人が今も傍にいるかもしれない現実を。