「俺があんたに興味があるから」
興味……?
「なぜ、興味を持つのですか?」
「何故……ねえ。そこに理由は必要か?」
「必要です。ないと理解できないです」
「お前、ロボットみたいだな」
「よく言われます」
小さく相手が目を見開いたのがわかった。
「なら、直せよ」
「別にあたし、それが悪いことだと思ってないので」
悪いと思ったらそれは直すべきだとはあたしも思うけど、あたしは悪いと思ってない。
昔は違っているのが悪いと思ってた。
平凡な人になりたいとも思った、そうなれるように努力した時だってあった。
それでも変わらなかった。
やっぱり、あたしは非凡な人間なんだ。
そう思って落ち込んで、泣きたくなる日もあった。
けど、今は違う。
あの人達に出会って、あたしの意識は大きく変化した。
みんなに個性だって、認めてもらえた。
だから、悪くなんてない。
あたしはあたしだ。



