速い……。
突然のことで高岡も驚いたのか、ぽかんとしている。
やっぱりこの状況は耐えられないか、と残念になりながら高岡に目を向けた。
「じゃあ、あたし達も行きましょうか」
そう言って歩き出す。
「なあ、あんた」
「あ、喋った」
……………。
うわ、あたし今失礼なこと言った?
よね?ですよね。
「ご、ごめんなさい」
ひとまず謝っておこう。
「えっと、名前は?」
いいんだ、そこはスルーでいいのか。
「水島和佳菜です」
「年齢は?」
「16です。四月生まれなので」
「じゃあ、誕生日は?」
「4月26日です」
「じゃ、好きな……」
「あの!」
なんだ、なんだこれは。
「あたし、なんでこんなに質問されてるんですか?」