「なるほどそうですか、だからこの辺で頻繁に、怪しい車この学校の前の道路を下校時間に通っていたんですね」
「え、っと?」
「通報がいくつか入っていましたので、それは南さんたちかと思って警戒していましたが、これではっきりしましたありがとうございます」
それは、獅獣で割と話題になっていたことだった。
気をつけろと、仁にも綾にも言われていたのに綾が目を離した隙にこの人に会うなんて。
「それは僕らじゃないかなー」
「嘘つくの下手なんですね。顔が青白くなってますよ?」
「…君さあ。初めて会った時から思ってたけど、すごく鋭いよね?それも、普通の人じゃないレベル」
普通の人じゃない、か…。
「お褒めの言葉、ありがとうございます」
「棒読みで言われても嬉しくないし、僕は褒めてないんだけど。どうしてそんなに察するのが上手なの?」
「さあ、それはお答えしかねますね」
知ってるよ。
喜ばれる返答ではないことは。
でも、こう言って切り逃げる事しか思いつかなかったんだから仕方ない。



