蒼の花と荒れる野獣



「…別にいい。いつもあいつが引っ張ってんだから、たまには助けてやるもんだろ」

「仁がそんなこと言うなんて珍しい」

翔さんの感嘆には耳を貸さずに、すぐにあたしたちに背を向けた。

「じゃあな。俺は仕事に戻る」

「え、もう帰るんですか?これだけのために?」

「あ、それと……敬語使うなよ」

帰る時の言葉がそれ?

よくわからない言葉で退場をしたこの倉庫の王様のことが。

「何がしたかったんだろう?」



あたしはやっぱりよくわからない。


ただ、とても忙しいのだと納得する他なかった。