『いいな、和佳菜。俺はちょっとそっちに行けなくなったから、そいつらに倉庫まで送ってもらえ』
綾の声にハッと意識を引き戻した。
そうだ、大事なことを聞かなければ。
「えと、彼らは獅獣なのよね?」
『あいつら、お前に挨拶もしてないのか?全く、アホなのか…』
ため息をついた綾に慌てて首を振って事情を説明した。
「そうじゃなくて、挨拶はされたわ。でも、確証が欲しかったから相楽さんから綾に通してもらったわけ」
『そういうことか。お前の不安がなくなるなら何度も言ってやる。あいつらは獅獣だよ。それも幹部だから、信頼出来るやつだ。ちゃんと守ってもらってこっちに来い』
「いや、こんなことがあったから、あたし今日は家に帰りたいんだけど」
倉庫に行くだけなのにこんなに時間がかかってしまったのだ。
南とかいう男との心理戦でも疲れたのに。
これから説明を聞くのは正直体力的にも辛い。
「ごめん和佳菜。でも今日1人にしておくのは不安なんだ。南……あいつらのことも話しておきたいし」
それでも、あたしは何故か貴方のお誘いは断れない。



