「お前、南!こいつに何したんだ」

「なにって、話しかけただけだけど」

「お前が、この子に話しかけることに問題があるんだよね」

そういいながら、そっと囲んだ男たちから守るように、あたしを2人が隠した。

「何故こんなことするの?」

「迷惑だったか?」

粋がった男がはてなマークをつけて、あたしに話のターンを回してきたけれど、そういうことを言いたいんじゃない。

「質問に質問で返さないで。人が見ているの。あなた達は恥ずかしいと思わないの?」

いつのまにかbeastの時のように人だかりが出来ていた。

本当にやめてほしい。

あたしは他人に見られるのがものすごく苦手だ。

何故だか昨日はその刺すような視線の中に自ら入っていったのだけど。