「…他には?」
やめて、あたしのカンよ。
どうか当たらないでくれ。
『青いコンビニがある』
あー…、確定。
「わかった。今行くからまってて」
そう言って電話を切ると思わず、はあとため息が漏れる。
「なんであいつはよりによってあたしがいるところから1番遠い場所にいるんだろう」
階段の昇り降りがあるから、あまり行きたくないのに。
綾は、あたしがいるところと反対側にいるんだ。
指定しなかったあたしも悪いんだけど。
まあ、愚痴を言っていても仕方がない。
あたしが行くって言ったんだから、いい加減行かないといけない。
あまり待たせすぎると、綾がこちらに来てすれ違いになりかねないしね。
ふと、見上げると。
青空に映える白い雲が一直線を大空に描いていた。
それがあの人と出会った日を思い出させて、泣きたくなった。



