こっこは少し、俺をバカにしすぎだと思う。
「蓮くんの写真はね、プロみたいなの!」
「へー」
どうでもいいと言わんばかりの声。
別に構わないけどな。
本当にド素人が撮った写真には価値なんてないし。
「本当なんだよ! 今度見せてあげる!」
……何気にハードルを上げていることに、気付いてくれ。
本当に下手なんだ。
誰かに見せるようなもんじゃない。
「わかった、わかった。そろそろ始めないと、全部出来ないよ」
「それは大変!」
こうして、ミニ花火大会が始まった。
夜だから騒ぐな、という言葉は虚しく叶花の頭の中から消え、叶花はずっとキャーキャー言っている。
そんな叶花や、隣で引いた目で見ながら花火をするこっこ、微笑んでいる結斗さんにカメラを向ける。
「蓮くんもやろ?」
花火が半分なくなったころ、叶花が一本の花火を持ってきた。
「俺はいい」