練習を始めてから一時間。

真矢「市原、そろそろ休憩にしよう」

『俺は一人でまだやるので、お一人でどうぞ』

英士「おチビ、正宗が来るよ?」

『大丈夫です、あそこ借ります』

その時

正宗「遅れました」

拓斗「やっときたか、遅いぞ」

正宗「すいません」

瑠樹「秋田、今すぐアップしろ、市原と3セットマッチだ」

『部長、俺、こいつとは試合できない』

遥斗「どうしてだよ!」

「何でかって?」

「それはね」

「瑠華と正宗は敬遠の仲なの」

『優斗、陸斗、大和』

大和「久しぶりだな」

正宗「瑠華、この3セットマッチで終わりにしよう」

優斗「お前が言うな」

陸斗「瑠華だって分かってる、お前があんなことしなければこんなにならなかったんだよ!」

瑠樹「どうしたんだ?」

『正宗に彼女寝取られた、そのあと彼女は自殺を図って、
記憶喪失になって、引っ越していった』

正宗「亜美の居場所を知ってるって言ってもか?」

大和「俺達だって知ってるさ、少しずつ思い出して来てることも」

真矢「市原、俺と3セットマッチしないか?」

『え?』

真矢「俺もお前と一緒なんだ、だから一緒にテニスコートしよう」

『分かったよ、正宗、こい、俺が最後の戦いだ』

正宗「ああ」

こうして敬遠の仲最後の対戦が始まった。