リノと話していると

あっ、、
廊下を桜庭先生が歩いてきた。

私の席は、結構先の廊下まで見える。
思わず先生に気を取られてると

「みいこ〜?なにみてんのー」
「ぅうん。なんにも!で、なんだっけ?」
「アイス!取りいこ!」
「ぁあ!うん」


『あーー!たいちゃーん❤︎』
『え!どこどこ!?あー!たいちゃん!』

クラスの女子が廊下に向かって手を振っている

たいちゃんとは、
桜庭先生の下の名前、太輔からとった
あだ名で、女子達の間でそう呼ばれている。

先生は、女子達の声にチラッと振り向き
軽く微笑んで通りすぎていった

『きゃ〜!たいちゃん笑ったよ!』
『笑ってた笑ってた〜〜❤︎』
『可愛い〜かっこいい〜〜』

「ほらっ、アイドル状態でしょ。笑」
「、本当だね。笑」
「厄介だろうね〜〜」
「そうなの?」
「そうでしょ〜〜、あんな子供からモテたってしょーがないでしょ」
「子供、、たしかにね、」

『先生、いつも私に笑ってくれる〜』
『えー!私に笑ってるんだよ〜!』
『え〜〜うちうち!』

今のって笑ってたのかな?

倉庫の時の先生の笑顔が浮かんだ。
自分だけしか知らない先生。

少しだけ嬉しくなった。