倉庫の中は昼でも薄暗い。

ガタンっ

!?
奥の方で音がした。

え。ゴキブリ??ネズミ?
、、、オバケ?

外に出たくても、森田が怖くて出れない。
どうしようううう。

“和田さん?”
急に後ろから聞こえた声に
びっくりして、思わず叫んだ

「、、きゃ。んつっつ」

その声をかき消すように、後ろから大きな手が覆った。

「しーっっ」

!?
振り返ると、そこには

「桜庭先生!」

「何してるんですか?こんなとこで」

「先生こそ。」

「ここは侵入禁止ですよ」

「わ、わたしゎ〜〜その〜〜、、
迷っちゃってっ!へへっ」

「へぇ〜〜迷ったんだ〜〜」

「は、はい!」

「へぇーーー」

そう言って
意地悪に微笑んで
私の顔を覗き込んで来た。

え。ち、近い、!

先生の綺麗な顔立ちに思わず胸がドキッとなる

ドテッ
密室の上、先生があまりにも顔を近づけるから、
後ろに尻もちをついた。

「いったー」

「大丈夫ですか?」

「だっ!大丈夫ですっっ!!」


恥ずかしくてその場から逃げようと
倉庫のドアに手をかけた瞬間、

“ドンッ”

後ろから先生がドアを押さえつけた。

「まだダメ。」

「、、え?」

「まだ開けたらダメです。まだ外、危険だから」

「ふふふっ」

「なに笑ってるんですか」

「危険だからって。先生、スパイみたい。笑」

私の言葉に
先生は照れくさそうに笑って
顔を隠した

いつも表情が変わらない先生。

こんな顔もするんだぁ〜

ちょっと特別な気分だった