パタパタパタ

夜の学校
廊下を走る私の足音が響く。

「やばーいっ早くしなきゃ次の電車逃しちゃう〜」

教室に携帯を取りに来た私。
次の電車を逃したら、30分は待つ事になる。

どこだーーー?
よし、携帯あった!
鍵を閉めてーっと

ガチャガチャ

「んー?」
ガチャガチャ
「もーーー!!閉まらない〜〜!」

学校が古く、ドアの建て付けが悪いため、鍵が閉まらないのはよくある事だ。

も〜〜っ電車間に合わないよ〜〜っ

泣きべそをかいてる時だった。

「貸してみ」

!?!?

振り返るとそこには

「サクラバせんせい、!」

「大丈夫ですか?泣きそうだけど。」

「だって、電車逃しそうで。。」

「はははっ、それで泣いてたのか。」

「せんせ、閉めれますか?」

「閉めれますよ、鍵貸してください」

ガチャ。

「え!一発でしまった!」

「コツがあるんですよ。」

「あ!鍵!職員室に返しに行くので貸してください!」

「大丈夫。鍵は僕が返しとくので。」

「いや、悪いですよ!先生忙しいし」

「どうせ、職員室行く用事あるので。」

「じゃ、じゃあおねがいします」

「早くしないと電車来ますよ」

「あ!そうだった!」

「気を付けて帰って下さい。」

「はいっ!先生!さようならっ」

「はい。また明日」

初めて話したな
見た目は素っ気ないけど
案外良い人かも。。