「、西谷くん」
初めてかもしれない
私から西谷くんに声をかけるのは
「?」
驚いて言葉を発せずにいる西谷くんの腕を掴んで
廊下を走った
私には今
勇気が必要で
それは
自分の心の変化を認めて受け入れる勇気と
それを伝える勇気と
なんと言われても
伝えたことを後悔しない勇気だ。
「はぁっはぁはぁ」
息が切れて
走るのはもう限界で
私は掴んでいた彼の手を離して彼の方を向いた
「何かあった...?」
西谷くんは私と違って息も切れてなくて
あぁやっぱりこの気持ちは私の独りよがりかなと不安になる
ううん
でも
今伝えなかったら
きっとこの先ずっと後悔する
ふーっ
息を整えて前を見据えた
「西谷くん、」
声は震えてるけどもういい
私の想いを伝えたい
「私、
私、西谷くんのことが
