ちゃんと笑えてるかな
私
ちゃんと嘘、つけてる?
「美鈴...」
ゆきは何か考え込むような顔をし
また少し黙り込んでしまった
「ゆき?」
私は堪らず名前を呼ぶ
「私、ゆきのこと応援したい」
どうして
思ってもないことをこんなにスラスラ言えるんだろう
どうして私
「本当...?」
ゆきが少しだけ目を輝かせたことを
私は見逃さなかった
いっそのこと
見逃したふりでもできたら
私、もう一度最初からやり直せたら
佐藤くんを好きだって
私も
私の方が
佐藤くんのことを好きなんだって
言えただろうか
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