1コインでサイダーを、


「美鈴?!!大丈夫??心配したんだよ?!」



教室に戻るや否や

ゆきは私に駆け寄り声を荒げた




















私、こんなに良い子を


騙してるのか...


















ゆきを見ると


自分の心の醜さを思い知らされるようで













「ゆきには関係ない」







わけもなく素っ気なく返してしまう

































「ちょっと何それ?!人がこんな心配したってのに、


............もう知らない!」









ゆきは怒って出て行ってしまった




















あぁ何やってるの私


これじゃあただの八つ当たりじゃん















教室に残された私








辺りは元からザワザワしていて

私とゆきの口喧嘩はさほど聞こえていなかったようだけど












































どうしても席が近いから見えてしまう





何で


こんな醜い姿




















































「窪川...平気か?」








何でっ




どうしてこんな時に



































私なんかの心配するふりするの


























貴方の好きな人を傷つけた張本人なのに





私に気なんてないくせに






















どうして今







優しくなんてするの............






「窪川...?」



また覗き込むように
佐藤くんが私の肩を触る






















その瞬間



私はその手を振りほどいていた













「や、めて」



























「えっ」

佐藤くんは眉を下げて困った顔をする





















だから何でそんな顔を佐藤くんがするの





そんな表情見せられたら

























もしかして

私のことが好きなんじゃないかとか










いらない期待する

















「ごめん、早くゆき追いかけてあげて」






















今の私にできることなんて

とてもちっぽけなものだった