一途な彼にとろとろに愛育されてます




「ミネコって、バカだよねぇ」



その日の午後。

休憩室で少し遅い昼食をとっていると、向かいに座る瑠璃が呆れた顔でボヤく。



「バカって。ひどい」

「バカでしょ。好きな相手と同居してる、なんておいしいシチュエーションでいながら今だに片想いなんて」



ため息をつきながらコーヒーを飲む瑠璃は、このホテルのブライダル部門で働く同期だ。


白いブラウスと黒のパンツがよく似合う、クールビューティといった雰囲気の美女。

そんな瑠璃は私とは見た目も性格も真逆。

けれど同期の中でも数少ない同性ということから仲良くなり、今ではなんでも話し合える親友だ。



檜山とのことも、『同居のことはふたりだけの秘密』と言いながらも、実は瑠璃にだけは話しているくらい。

瑠璃はその話を誰かに言いふらすでもなく、寧ろ私の片想いの気持ちまでも耳を傾けてくれている。

その言葉は、決して優しくはないけれど。