「いつもみたいに『邪魔』ってひと思いに断っちゃえばいいのに」
「それが出来たら苦労しない。立花社長からも『女性相手には言葉を選べ』って言われてるし」
「その割には私には容赦ないけど」
私は女性に含まれないってことか。とチクリと刺すように言う。
「でも助かった。ありがと」
けれど、肩に寄りかかったまま甘えるように言う檜山の姿に、胸はまたときめいてしまう。
他の人にはきっと見せないだろう表情をこうして見るたび、もしかしたら私は特別なのかなって思ってしまう。
互いのシャツからは同じ柔軟剤の香り。けれど微かに香る髪の香りは彼のものでドキドキとしてしまう。
檜山を落ち着けるように、その硬い背中をぽんぽんと撫でると、檜山は頭を上げて私の顔をじっと見た。



