一途な彼にとろとろに愛育されてます




眩しい会場から暗い道に出て、ようやく気持ちが落ち着いてきた。

冷静になって思うと、いきなり出てきちゃってよかったのかな。ましてや檜山も、誰かと話してる途中とかだったんじゃないのかな。と今度は心配になってきてしまった。



そんなことを考えていると、車は帰り道とは違う方向へ曲がり、近くにあるシティホテルへ入った。



「な、なんでホテル!?」

「そのままじゃ帰れないだろ。今日は泊まって明日の早朝に帰るぞ」



檜山はそう言うと車を停め、私を連れてホテルの中へ入って行く。

確かに、このまま何時間もいるのはいやだけど……でも、ふたりでホテルって。

けどまぁ、さすがに部屋は別だろうし……。



ところが、受付から戻った檜山の手にはカードキーがひとつだけ握られていた。



「あれ、もうひとつは?」

「急遽だったからひと部屋しか用意できないって。けど選り好みしてる暇もないし行くぞ」



えっ……ひと部屋って、つまり。

檜山と同じ部屋にふたりで泊まるということ!?

一気に緊張してしまうけれど、拒む間も無く歩き出す檜山についていく。