放課後
私は委員会のため図書館へと向かう
たしか今日は小林くんと同じ日ではない
違う子とカウンターの日
そして
良平が来るって言ってた
帰りを待つって言ってくれた
それだけで図書館へ向かう足取りが軽くなる
ガララッッ…
少し重厚な図書館のドアを開け中に入る
まだ放課後になって間もないせいか、図書館には誰も居なさそう
カウンターへ入って、足元に荷物を置くのに少ししゃがんだ時…ー
「ねぇ小林くん、今日の朝のこと…変な噂になってるよ?」
「噂?どういう?」
「言わせないでよ……一応嫉妬してるんですけど」
「…なんだよそれ」
……?!
しゃがんだ瞬間に聞こえた会話に、私はそのまま硬直状態
なになに?
誰もいないと思ってたのに…
会話するボリュームで段々と近づいて来るのが分かる
てか、この声…
"小林くん"って聞こえたし
もう誰が居るのかは分かった
「森岡さんってさ、藤くんと付き合ってるんじゃないの?」
……ッッ?!
小林くんと話す相手の女の子から私の名前が出てきて思わず反応しそうになるのを必死に堪える
カウンター下に隠れるようにしゃがんでる私は、とにかく物音一つ出せないでいた
てかもう声が真上から聞こえるんですけど…ー
「あの二人は付き合ってねぇよ、てかお前に関係ねぇし」
「そんな言い方っ」
「あーごめんね、俺こう見えてもチョー忙しいの。大事な用ってそれ?ならもう帰ってよ」
「ッッ…、、」
…小林くん…
言い方キツー…
「ッ好きだって言ってるじゃん…森岡さんを藤くんと取り合ってるって噂…ウソだよね?」
なぜソレを…ッッ?
たしかにありえないくらい注目されたけど!
その噂…ドンピシャなんですけど!
「おぉ…なら話は早いじゃん。ウソじゃないよ、それマジ」
「……ッッ、なんで」
「だから関係ないでしょ」
「取り合うくらいなら、他の子にすればいいじゃん…、どうせあの2人は幼なじみで最初からデキてるって噂あったし」
うそォォ…
そんな噂あったの?
てかさ、話の張本人ココにいるんですけど…
めちゃくちゃ気まずい
何より、相手の女の子…
小林くんのこと本気で好きなんだろうね…
性格最悪だけど
そりゃ容姿端麗だし
転校して間もなくてもモテるよねー……
バンッッ…!!
「ッッ!?」
頭上で物凄い音が響いた
声が漏れそうになるのを両手でしっかりカバーする
「ッだからぁ、そんな変な噂知らねって言ってんじゃん、つか、ごめんけど帰ってくんないかな。その森岡さんとこれからココで会うことになってんの。邪魔」
「…な、にそれ……もぅいいッッ」
ガタッ…ー
ガララー…ビシャンッッ!
女の子は出ていったのだろう
一気に静かになった図書館で
「…はぁ、、、クソ」
小林くんのため息が響いた

