私の好きな人





「ごめん!!本当に申し訳ない!そういう事だから、二人で楽しんでね!じゃあねー!」


「ぇえ?!ちょっと…桜子?もしもし?!」



とうとう迎えた日曜日

………の朝のこと


早起きして準備の真っ最中に事件は起きた


急遽、桜子と彼氏さんが急用で行けなくなったと連絡が…


……急用って

ほんと急だよね


って待って…

二人で楽しんでね!って…



嘘でしょ?

良平と二人で?!


リアルデートじゃん!


緊張でまともに歩くことすら出来そうにないな



っていうか良平が何て言うか……


二人でなんて…嫌がるよね



どうしよう


着々と約束の時間は近づくのに


良平に言えない


……急に二人になったなんて知ったら



今日が無しになっちゃうかも



……本当は行きたい

水族館すっごく楽しみにしてた


いや、良平と行く水族館だから楽しみなの


良平と出掛けるなんて


最初で最後かもしれないのに



なんでよ桜子ぉ…

急用って何よ

タイミング…ってあんだけ言ってた張本人が当日ドタキャンて…



…これも神様のイタズラですか?


やっぱり私は良平のことを想ってはダメなのですか?



鏡の前で少女マンガの主人公にでもなった気でいる私


側から見たら大袈裟なんでしょうね



でもね

良平と二人で水族館は奇跡だよ


行きたい


けど怖い…


良平の反応が…怖い



はぁ……


ほんと弱くなりました…




「彩月ー!良平くん来てるわよー!」

「うそ!?もう?」


私は部屋を飛び出し階段を勢いよく下りた



玄関には良平が立っていた



「おう。準備できた?」


爽やかなオーラが半端ない…

久しぶりに見た良平の私服も超絶カッコいい

休日にお迎えなんて……夢みたいな光景だ


無意識に私の表情は乙女と化し、ほんのり赤くなる


不可抗力だ


「おはよう。うん準備は出来てるんだけど…」

「けど?」

「今日さ…桜子たち行けないって連絡があって」


お願い…

帰らないで…