「あ、そういえばさ」
「ん?」
今は駅までの途中
私はしっかり良平に掴まりながら荷台に腰掛ける
「良平のクラスに転校生来たでしょ」
「あぁ、うん」
「イケメンがきたぁー!って女子が騒いでたからさ」
「…」
「でも入学してそんな経たないのに転校って…その子どんな子なの?」
「知らない」
「だよね…来たの昨日だもんね」
昨日の女子はテンションがやばかった
私はこんな時期にもう転校生?って驚きの方が強かったけど
普通の女子は違うらしい
噂を嗅ぎつけた女子がリサーチし、みんなに報告
"ヤバい!ちょーイケメン!良平くんと並ぶくらいカッコイイんですけど!"
一瞬、良平の名前に反応はしたものの…
転校生がイケメンだろうが何だろうが私には関係ない
良平の方が断然いい
しかし、周りの女子ときたら…
パーリーピーポーですよ…
良平のクラスはA組
私のクラスはC組
A組まで眺めに行っちゃう女子の行動力には言葉ないっス
「…彩月も気になんの?」
「え?」
「イケメン転校生」
「そそそんなことないよ!私は全っ然気にならない!」
私は……
「ふーん…」
「私は…そんなイケメンとか興味ないってゆうか…大事なのは…」
「大事なのは?」
私は……
良平しか興味ないんだってば…
「一緒にいて幸せに思えるかどうかだよ」
「さむ…っ」
「ちょっと!!」
「はいはい」
どうせ良平は私のことなんて興味ない
知ってるよ…そんなこと
良平は確かに誰もが認めるイケメンだ
しかも優しい
困ってる人がいたら助けなきゃ気が済まないんだよね
こうやって送ったりしてくれるのも良平の優しさ
だからね
ただ
私は良平といて
この時間が幸せなんだ
だからね
良平のことが好きになったんだよ

