私はあの日のことを忘れない

だってあまりにも君が綺麗だったから。




「雅〜っ! おーはよっ」

「新奈(ニイナ)!!!おはよう!!」

この子は田崎新奈(タサキニイナ)
高校で最初に隣の席だったからって言う理由で仲良くなった子 。背が高くて切りそろえられたボブはとっても綺麗なの。しかも男女問わず仲がいいから男の子にもモテるんだよね〜。


あ、申し遅れました、、
私は真白雅(マシロミヤビ)高校二年生のピチピチなの。決して可愛いとは言えないし身長も前から2番目。なーんも取り柄がないのが悩みなんだあ
でもそんな私が唯一自慢出来ることと言えば

「はあ、、今日も佐々木くんかっこいい。」

そう。同じクラスの「冷酷王子」こと
佐々木雫くんにぞっこんっていうことだけ。
佐々木くんは皆に冷酷王子って言われるけど私にとっては本物の王子様なの。


出会いは入学式の日だった
地元からは少し離れた高校だったから友達もいなくて1人で登校してる時に、桜の下で寝てる人がいたの。それもネクタイの色が私はと同じだったから完璧に1年生。

「あの〜1年生ですよね??もうすぐ入学式始まりますよ??」


「んっ、ああ、サンキュ」


少しだけど口角をあげ微笑んだ顔に一瞬で恋に落ちた。私より30センチほど高く、サラサラの黒髪にクールな顔立ち。
起きてからは颯爽と自転車を漕いで行ってしまった。
これが私と佐々木くんの出会い