「もうさぁ、拓が昨日遊びに行こーって言ってくれて！」


何が「もうさぁ」なのかは全くもって分からないが、遥は同じノリで、


「でもでも、3monthって、倦怠期っていうじゃん？ ファイト～」


と自然に張り付いたにやけ顔とともにふたばに向かって親指を上に立てた。


「だよねぇ。まぁせいぜい頑張るよ」
「ええ？ せいぜいなの？」
「ウソウソ。とりあえずは目指せ卒業まで！」


冗談を言いながら、いかにも幸せそうに口の端を上げる双葉の顔を見れば、とりあえず、というよりもずっと、と言いたげなのは気のせいじゃないと思う。