忙しさのピークを越えると
ひーくんが私の前に賄いを置いてくれた。
響「お疲れ、藍原。
それでも食って休憩してろ。」
希「ありがとう、ひーくん。」
相変わらずひーくんの賄いは美味しい。
常連「あれ?希ちゃん!
久しぶりだな!」
希「あ!渕上さん!」
常連「また働くのか?」
希「はい。よろしくお願いします。」
常連「お、嬉しいね。
希ちゃんが辞めて響だけに
なった時にゃ常連辞めようかと
思ってたけど通い続けてみるもんだな。
響。希ちゃんにビール。」
響「まだ上がりじゃねぇよ。
まあ、でも。今日だけな。」
希「え?いいの?」
響「藍原、おかえり。」
本当にここは温かい。
ひーくんが望んだ通りのお店だ。
おかえり。そう言って
暖簾をくぐりたいと思えるお店だ。



