望「無事で良かった。」
何で、今日に限って優しい御曹司なんだろ。
もっと蔑んでくれれば
罵倒してくれればここまで
惨めな思いをしなくて済んだのに。
望「もっと自分を大切にしろ。」
希「...はい。」
泣いてしまいそうだったから
必死になって堪えた。
希「どうして、場所分かったんですか?」
望「フラワーキャロルの社長とは
顔見知りでCMの依頼をしたか聞いたら
してないと言われたから
おかしいと思ってあんたに貰った
名刺の電話番号に電話して
撮影場所のホテルを聞いた。
親父は、あのホテルの筆頭株主なんだ。」
私の知らない所で御曹司は
私のために行動してくれていた。
希「どうして......
助けに来て...くれたんですか?」
望「彼女だからかな。」
希「(仮)なのに優しいんですね。」
望「言い出しっぺは俺だから。」



