エスポワール~私と御曹司~


岩崎「藍原じゃなきゃダメなんだ。
頼む!藍原。この通りだ。」

まさか、あの岩崎先輩に
頭を下げられる日が来るなんて。

困っているのなら助けたい。
でも、本当に私なんかでいいんだろうか?
不安はあるけど、岩崎先輩が
私じゃなきゃダメって言ってくれたから
平気だよね。

希「頭上げて下さい。
先輩には沢山お世話になったから
恩返しします。」

岩崎「本当か?」

希「はい。」

岩崎「良かった。
じゃあ撮影の日取りが決まったら
また連絡する。本当にありがとう。」

希「いえ。」

先輩が拾ってくれた
タクシーの中で考えていた。

御曹司に何も言わずに
決めちゃったけど大丈夫かな?
でも、この間だって
好きにすればいいって
言ってたし何も言われないよね。

そう思ったけど、やっぱり
何も言わずに勝手な事をするのは
何だかちょっと気が引ける。

明日言おう。御曹司に会ったら1番に。