望「分かろうとしてないのはそっちだろ?」
希「え?」
望「俺だってな、毎日一緒にいたいんだ。
本当は会社で他人行儀なのも嫌だし
バイトにだって行って欲しくない。
でも、希が頑張りたいって言うから
ずっと我慢してたんだろうが。
何なんだよ、今更。俺と奈緒がどうとか。
俺に聞きもしないで俺の気持ち
勝手に決めつけてんじゃねぇよ。」
良かった。最後に御曹司の
本音が聞けて。
さぁ、スタート地点に戻ろう。
スタート地点に戻って全ての事を
一からやり直すんだ。
奈緒ちんの事だけじゃない。
私が何度も抱えてきた不安の原因は
たった1つだったんだ。
御曹司の彼女(仮)にならなかったら
私は御曹司と付き合えなかった
かもしれないって、行き着く先は
そこなんだ。
私のたった1つの不安を取り除く方法。
それは...出会いをやり直す事だ。



