エスポワール~私と御曹司~


希「いいんだよ。どうせ
どこ行っても何言っても
パスって言われちゃうんだから。
ひーくん達と一緒の方が楽しいよ。」

響「そうか。」

私と話をしながらもひーくんは
ある一点の場所ばかり見つめていた。
その視線を辿ると御曹司がいた。

私たちの様子をじっと見ている
御曹司の隣には奈緒ちんがいた。

希「お似合いだよね。」

響「え?」

希「御曹司と奈緒ちんが
恋人だったら、皆がお似合いの
カップルだって言うよね。」

響「でも、姉弟なんだから
有り得ないだろ。」

希「そうなんだけどさ、現実的には
有り得ない話なんだけど
何でかな。ずっと不安が消えない。
奈緒ちんにその気がなかったとしても
御曹司はいつも奈緒ちんばっかり
見てる気がする。...本当は奈緒ちんの事
好きなのかなってさ。」