御曹司はため息をつくと
少しだけひーくんの事を睨んでいた。
望「希のためだから。」
希「私のため?」
望「俺と恋人同士だって会社の人間に
知られれば...気遣われる。
見ただろ?うちの部署の人間が
奈緒に気遣ってる姿。
これから先、ずっと希は奈緒みたく
扱われるんだぞ?
好きな時間にランチ行っていいとか。
俺に呼ばれたらすぐに行けとか。
雑務は他の者に任せればいいとか。
...そうやって毎日、毎回
気遣われながら会社で
働く事になるんだぞ?
そんなの、やりづらいだろ。」
希「...私のためだったの?
会社の人には言うなって
そうゆう事?」
望「俺なり考えてるんだ、希の事。」
分かってしまった。
御曹司の事、色々疑っちゃう理由。
私に自信がないからだ。
てゆーか、1つ。たった1つの事が
ずっと気になって仕方がないんだ。



