エスポワール~私と御曹司~


抱き締めた御曹司はそっと
私の体を離す。
目と目が合って顔が近付く。
...ようやく、キス出来るんだ...
御曹司と本当に恋人同士になれるんだ。

しばらく待っていたけど
御曹司の唇は一向に届かない。

望「シャワー借りるわ。」

希「え?」

あれ?思ってたのと違う。
もしかして...交わされた?
やっぱり冗談なんて言うんじゃない?

望「一緒に入るか?」

希「入らないよ!バカ!」

ちょっと待ってよ。
茶化してないで教えてよ。

望「...俺も同じ。」

希「同じって?」

望「抱き締めたいしキスもしたいし
一緒に眠りたい。希と同じ。」

希「だったら、どうして?」

望「初めに言っただろ?
永人の妹に手は出さないって。
...傷付けたくない。
希の事も永人の事も。
だから、明日。永人に話に行こう。」

希「うん。」

嬉しかった。御曹司は
私の事もお兄ちゃんの事も
大切に思ってくれてるんだって。