御曹司に今週いっぱいは
仕事を休めと言われたから
仕事には行かなかった。
でも、やっぱり1人は寂しくて
これ以上、ひーくんに
心配かけたくなくて
土曜日の夕方、私は居酒屋の
暖簾をくぐった。
響「お客さん、まだ準備中...
て、藍原!もう平気なのか?」
希「ひーくん。今日働いていいかな?」
響「この間、倒れたばっかだろ?
店の事はいいから今は
体を労わってやれよ。」
希「心配かけてごめんね。
迷惑かけてごめんね。
でも、もう本当に平気なの。」
ひーくんは厨房から出ると
カウンター席に腰掛ける。
響「藍原が来てくれて
本当に助かってるよ。
雇ったバイトは使い物にならないし
ついつい俺が言い過ぎて皆辞めていく。
俺に罵倒されながらもずっと
働いてくれてた藍原のガッツは認める。
でも、休む時はしっかり休めよ。」



