望「睡眠薬もらうか?」
希「ううん、いらない。
睡眠薬飲んじゃったら
手放せなくなりそうで怖い。」
望「そうか。」
御曹司と視線がぶつかる。
逸らしたい。...でも...
次の瞬間、御曹司は
私の事を抱き締めた。
望「俺がいる。あんたが
眠るまでずっとここにいる。
...だから、安心しろ。」
ああ、不思議だな。
さっきまで嫌な事ばっかり
考えてたのに。
先輩の事ばかり思い出してたのに
あの日の記憶が蘇ってたのに
今は、御曹司の事でいっぱいになる。
...好きだ。御曹司の事が。
御曹司が私の事をどう思っていようと
彼女(仮)ならば私がその(仮)を
外してみせる。...だって、もう
好きなんだから仕方ない。
希「眠る前に一つ
私のお願いを聞いてくれますか?」
望「何?」
希「あんたって呼ぶの辞めて欲しい。」
望「分かった。
おやすみ、希。」
希「おやすみ。」



