「将太君、私のことまだ好きよね?」
唐突に突拍子も無いことを振られた。
「好きなわけねーだろ。」
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俺達が別れたのは約半年前。いきなりの出来事だった。学校帰り、手を繋いで一緒に歩いていた時。それはそれは絶句した。
「他の好きな男と付き合うことになったから別れて欲しいの。」
「おま…何言ってんだ?」
「とにかく別れて欲しいってこと。」
「…は?」
「ここまででいいから。今までありがとう。さようなら。」
俺は一瞬の出来事を理解できずにその場に立ち尽くしてしまった。これが彼女との苦い思い出。以上。
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「付き合ってくれたら私の初めてをあげてもいいのよ?」
「本当か?」
「私の全てを知ってちょうだい。」
彼女は自分の膨よかな胸に手を当てている。
「な…なら。い…いたっ!」
俺が学校の卒業式ではない卒業式の夢を見ていた時、横から、小ぶりの小さな手が俺の頰を叩いた。
「穂村美咲はビッチよ!今まで何人の男と…目を覚ましなさい!」
「お前の強烈なビンタで冷めたよ。むしろ殺意持ったわ。お・ま・え・に。」
俺の脳内は桃色一色から赤一色へと変化した。
「それより…私はどう?胸は少し劣るけど、新品よ…?」
「はいはい、そうですか。そんな事どうでもいいですよ。」
「なんでよー!?」
なぜ、俺の周りにはこんなクレイジーな奴しかいないんだ。
「将太は私のものよ!」
「将太君は私のもの。」
こんな奴らと関わっていくのは正直勘弁して頂きたい。誰か助けてくださーい。