────思い出に浸っている間に、学校に着いていた。 いつもどうり、賑やかな教室。 私は、自分の席に座る。 すると、 「かーな!おはよー!」 「あ、沙良!おはよー」 沙良────松岡沙良は、私の中学からの親友。 今は高校2年生だから、5年くらい一緒にいる。 「……?加奈、なんか今日元気ない?」 「え……?そうかな?」 沙良は、勘がいいから、すぐにバレてしまう。沙良に隠し事はしない方がいい。 「……悠斗くんのこと?」 「んー……まあね」 「まだ話せてないの?」 「うん……」