「今日楽しかったねー!」
優真くんは、ニコニコしながらそう言った。
「うん!ほんとに楽しかったよねー」
「あの2人さーなんかいい感じじゃない?」
あの2人……紗良と西田くんのことかな?
「だってさ、2人でカラオケだよ?」
「あ、確かに」
紗良は、ああ見えて、意外としっかりしているので、気に入った男とじゃないと、2人っきりでいたりはしない。
「ねえねえ、僕達で応援してあげない?あの2人のこと!」
「あ、いいね!そうしよ!」
優真くんの提案に、私はすぐに頷いた。
紗良は多分、西田くんのことを気になっているから。
いつも、教室でも西田くんのことをチラチラ見ていることを知っている。
「あ、私の家もう少しで着くよ!」
私は、そこの角を曲がったら、私の家だよ、と付け加える。
「へえ……紗良ちゃんの家、なんか……」
優真くんが何かを言いかけた、その瞬間。
「え……?」

