新しいクラス、三年四組には私が仲良かった女子は一人もいなかった。

私は最初、基本的に無口だった。そして快斗は仲良かった人がたくさんいるくせに自分の席に座っていた。

他の人たちはなぜか教室の四隅を好むらしく、真ん中あたりにいるのは私たち…。

『ねぇ…快斗?』

『何?』

私が一言話し掛けた瞬間から私たちはよく話すようになった。
それから三年四組にも馴染んでいって。ほんとに楽しかった。

でも実はその頃、『なつみと快斗は付き合ってる』とか『快斗はなつみのこと好き』とか『なつみは快斗が好き』とか根も葉も無いような噂が流れ始めていた…