郁人「何それ。」
呆れたような郁人くんのその表情を
見たのは初めてだった。
郁人「それが理由だったら
俺、もう勝ち目ないじゃん。」
翼「そうだよ。だから...諦めて。」
郁人「でも、それってさ
本当に翼さんの気持ちなの?
それが翼さんの出した答えなの?」
何度も武彦から向けられたその視線を
郁人くんが向ける人だとは
思わなかったけれど
全ての原因は私なのかもしれない。
その瞳の原因は状況でも感情でもなくて
私の態度のせいなのかもしれない。
4年間、同じ時を刻んだ武彦が
感じていた気持ちを今の郁人くんも
感じているのかもしれない。



