きみと1番目の恋


翼「いいなあ。
私もあんな風に泣いたり
怒ったりしたかったな。」

誰に言った訳では無い。
ただ、言葉がこぼれ落ちていた。

郁人「すればいいじゃん。」

翼「え?」

さっきのマスターとは違う声が
聞こえると昼間カフェにいた
ゆるふわパーマの店員がそこにはいた。

郁人「はい、ジントニック
お待たせしました。」

昼間は苦手だったその笑みが
今はとても心地良かった。

人間、心が弱っていると
どんなものにも縋りたくなる。
藁をも縋るとはよく言ったものだ。