きみと1番目の恋


郁人「翼さん、ナッツ食べる?
ねぇ、聞いてる?翼さ...」

カウンターの下から顔をあげた
郁人くんは驚いた表情を浮かべた。

翼「ごめん。...食べる。
ありがとう。」

郁人「...びっくりした。
翼さんが泣いてる所、初めて見た。」

久しぶりの空間に安心して
久しぶりの味に感動して
気が緩んだのだろう。

さっきは泣けなかったのに
ごく自然に涙が流れていた。

翼「本当ごめん。大丈夫だから。」

郁人「うん、そっか。
こっちのナッツ切らしてるから
奥から新しいの取ってくるよ。」

笑顔を向け、背を向ける郁人くんの姿に
どうしようもない不安を感じた。