きみと1番目の恋


武彦と出会うまでは私も思っていた。

不倫なんてバカな人がする事だって。
でも、出会ってしまった。
好きな人に。私を選んでくれる人に。

4年間で植え付けられた
武彦への歪んだ愛情を
たった一言で終わらせられない。

信じられないとは思う。
心が疲弊していたのも事実だ。
武彦との関係に疑問を
持ち始めていた。...けれど
こんな終わり方はあんまりだ。

広菜は何度も、泣きたかったら
泣いていいよと優しい言葉を
かけてくれたけれど
涙の一つも出なかった。

心が拒絶しているのか。
大してショックを受けていないのか。
いつものように仕方がないと
思っているのかは分からない。