アイラブ☆吾が君 ~恋する淑女は、十二単で夢を舞う~

「上手いうまい」
アハハと洸が手を叩いて笑う。

涙を流しながら笑う洸がおかしいやら、悲しいやら、飛香はポロポロと涙を流して笑った。


――勘のいいこの人は、私が泣いたことに気づいてた。

その優しさが胸に沁みて、涙が止まらなくなる。

「えー、飛香。それは泣き過ぎだ。まぁでも健康にいいそうだから、どんどん泣いて」

直衣姿の洸は、まるで邸のソファーでくつろいでいるようにゆったりと足を組み、明るい笑顔で笑う。

そんな洸を見るうち、心に広がっていた悲しみの霧は薄れ、飛香の涙もいつしか笑い声に消えていた。